「投資が怖い」と感じるあなたへ。200万円失った私が、それでも投資をやめなかった理由
「投資って、なんか怖い」
「ギャンブルみたいで、地に足がついていない感じがする」
「貯金が一番安全。投資は卑怯なやり方」
そう感じているあなたへ。
その気持ち、間違っていません。
周りで「新NISA」「インデックス投資」という言葉を耳にする機会、増えていませんか。
SNSを開けば「やらないと損」「いまから始めないと危ない」という声が流れてくる。
でも、自分の中ではモヤモヤが消えない。
私もずっと、そっち側にいました。
そして、その後、仮想通貨FXで200万円失った経験もあります。
それでも、私は投資をやめませんでした。
失敗を経て気づいたのは、「投資が怖い」のではなく、「投資の仕方」が怖かったということ。
今日は、その話を等身大で書きます。
押し付けません。読み終わって「やっぱり貯金で十分」と決めても、それは立派な選択です。

こんにちは!救急隊長しんです!
地方公務員(消防士)として17年以上、そのうち10年以上を救急隊長として現場に立っています。
妻と息子2人と暮らす4人家族、住宅ローン35年持ちです。
2020年から、新NISA・日本の高配当株・仮想通貨を組み合わせて運用しています。
仮想通貨FXのレバレッジ取引で200万円失った経験もあります。
今日は、その失敗を経て見えた「本当に怖いこと」を、お話しします。
- 「投資が怖い」は、正しい防御本能
- 200万円失って気づいた「本当に怖いこと」
- それでも投資をやめなかった3つの理由
- 「怖い」を抱えたまま踏み出す3つの考え方
「投資が怖い」── あなたの気持ち、正しいです

まず最初に、これだけはお伝えさせてください。
「投資が怖い」と感じる気持ちは、間違っていません。
むしろ、まっとうな防御本能だと、私は思っています。
💡 この記事で伝えたい3つのこと
- 「投資が怖い」気持ちは、消そうとしなくていい(大切な防御本能)
- 私も200万円失って、「本当に怖いこと」を学んだ(その教訓を共有)
- 「怖い」を抱えたまま、小さく始めるのが、いちばん現実的(無理に上書きしない)
「投資をやった方がいい」と押し付けるつもりはありません。
読み終わって「やっぱり貯金で十分」と決めるのも、立派な選択です。
ただ、判断するための材料が「なんとなく怖い」だけだと、もったいないとも思っています。
真面目に働いてきた人ほど、投資への違和感は自然
「投資はギャンブル」「ラクして稼ぐのは、なんか卑怯」「画面の数字を増やすのは、地に足がついていない」── こうした感覚を持っている方を、私は責めません。
むしろ、真面目に働いてきた人ほど、そう感じるのが自然だと思っています。
消防の現場で17年以上、私はずっと「汗を流して稼ぐお金」を尊いものだと思ってきました。
だから、「画面をポチポチして数字が増える」という世界に、最初は本能的な違和感があったんです。
30代前半までの私は、株の話をしている人を「ちょっと胡散臭い人たち」だと内心思っていました。
テレビで見る株式トレーダーの華やかな成功談、SNSの「億り人」「FIRE」という言葉。
どこか地に足がついていないように見えて、自分はそっち側には行きたくない、と思っていたんです。
それでも、最初の一歩を踏み出した理由は、コロナ禍の救急現場でした
そんな私が投資をやってみよう、と本気で思ったのは、2020年のコロナショックがきっかけでした。
あの時期、救急の現場は、それまでとはまったく違う景色でした。
救急要請は鳴り止まず、搬送先の病院はどこも満床。
防護服の下は汗でべちゃべちゃ、仮眠はいつ鳴るかわからない出動指令で何度も叩き起こされる。
そんな日々が、3、4年くらい続いたんです。
仕事終わりに帰宅しても、「家族に感染させるんじゃないか」と不安で、子どもたちと積極的に遊べない時期もありました。
そんな日々のなかで、ふと夜中に頭をよぎるんです。
「もし、体を壊したら? 家族を守れるのか?」
「これだけ命をすり減らして働いても、給料は1円も変わらない。」
「退職金と年金、本当に昔のまま出るのか?」
命を扱う現場にいるからこそ、“当たり前の日常がいかに脆いか”を、肌で感じていた時期でした。
「家族の未来を守れる仕組みを、自分の手で持っておきたい」── そんな焦りに似た思いが、私の背中を押しました。
そこから、投資・お金・人生哲学の本を少しずつ手に取るようになりました。
そして、私の山あり谷ありの投資人生が始まります。
そのいちばん大きな”谷”が、200万円を失う失敗でした。
200万円失った私の話

ここからは、私の失敗談を、そのままお伝えします。
あなたが同じ穴に落ちないために。
きっかけは「インデックスは遅すぎる」と感じてしまったこと
まずは新NISAでインデックス投資をコツコツ積み立てる、いわゆる「正攻法」で運用を始めていました。
少しずつ含み益が出てきて、投資というものに自信が芽生えてきていた頃です。
でも、その順調さが、逆に問題になりました。
インデックス投資が「遅い」と感じ始めていたんです。
毎月数万円ずつ積み立てて、年に数%の利回り。
そんなときに目に入ったのが、SNSでした。
タイムラインには「仮想通貨で1ヶ月で資産2倍」「ビットコインのレバレッジで月収100万円」という投稿が並んでいる。
住宅ローン35年、子どもの教育費、老後の不安。
「もう少し早く増えれば、家族にもう少しいい暮らしをさせてあげられるのに」──その気持ちが、私を仮想通貨FXに向かわせました。
海外取引所(FTX)の3つのフレーズに、完全に魅了された
そんなときに目に入ったのが、ネットで何度も流れてくる情報でした。
- 「海外取引所なら追証もない」
- 「取引の自由度が高くて、レバレッジも高倍率まで使える」
- 「稼げるチャンスがゴロゴロ転がっている」
この3つのフレーズに、当時の私は完全に魅了されてしまいました。
すべてを都合よく解釈して、当時の海外大手取引所「FTX」の口座を開設。
YouTube動画を何本か見て、「仕組みを理解したから大丈夫」と自分に言い聞かせて。
これが、最初の致命的な勘違いでした。
最初の数回は勝てた──ビギナーズラックという名の罠
最初の入金額は、給料1ヶ月分にあたる30万円。
「これくらいなら最悪なくなっても勉強代」と自分に言い聞かせて、レバレッジトレードを始めました。
最初の数回は勝てました。
「読みが当たった」「自分の判断で勝った」という感覚が、脳に強烈な快感を残します。
1ヶ月ほどで、最初の30万円は40万円台まで育っていました。
「あれ、もしかしてトレードの才能あるんじゃね?」
本気でそう思った瞬間のことを、いまでも覚えています。
いま振り返ると、あれは”才能”でも何でもなく、たまたま相場が上昇していた局面でビギナーズラックを引いただけ。
最初の数回の勝ちが、いちばん危なかったんです。
SNSの「一撃1億」が頭にこびりついて、レバレッジを段階的に引き上げた
勝ちが続くうちに、SNSの世界が一気に「自分ごと」になりました。
Xを開けば、毎日のように「レバレッジ100倍で1ヶ月で1億円」「草コインで一撃3000万円」というスクショ報告が流れてくる。
「もしかして、自分も同じ世界に行けるんじゃないか」── 本気でそう思い始めたんです。
頭の中で、よくない計算が始まりました。
「いま勢いがあるうちに、もう一段ポジションを大きくして、まとまった利益を抜けば、住宅ローン35年を繰上返済できる」
これはもう、投資の判断ではありません。
SNSで植え付けられた幻想と、家族のためという言い訳が、レバレッジの倍率を決めていました。
ビットコインだけでは飽き足らず、「草コイン」と呼ばれる小型アルトコインにも手を出すようになりました。
ロスカットを繰り返しながら200万円が削れていった
一応言い訳として、
200万円は、一晩で全額が飛んだわけではありません。
「一撃で全ロス」みたいな派手な話ではなく、ロスカットを繰り返しながら、少しずつ、でも確実に、資金が削れていった──そういう失い方でした。
決定的だったのは、夜勤明けの判断でした。
睡眠不足の頭で、SNSのトレンドに乗って、ろくに考えもせず指先一つで大きなポジションを建てる。
22時頃にスマホを開いて固まる。含み損はマイナス40万円超──給料2ヶ月弱分が、画面の中で消えていました。
このとき、損切りすればよかった。
でも私は「もう少し待てば戻る」と持ち続けました。これが1回目の致命傷。
そこからレバレッジを段階的に引き上げていきました。
2〜5倍だったのが、10倍、25倍、50倍、最後は100倍まで。
SNSで見た「100倍で1ヶ月1億」のスクショが頭から離れず、欲に目が眩んだ状態です。
気がつけば、累計の損失はおよそ200万円。
👉 関連記事:仮想通貨FXで200万円失った私の全記録|何を間違えたか、何を学んだか
失った金額より、もっと苦しかったのは、家族に言えなかった日々
200万円という金額そのものよりも、もっと苦しかったことがありました。
それは、家族に、しばらく言えなかった日々です。
夕食の時間、子どもたちが学校の話をして、妻が「最近疲れてる?」と心配そうに聞いてくる。
「200万円失った」と、どうしても口に出せませんでした。
家計の不安だけでなく、「夫として・父として信用できないと思われるのが怖かった」── プライドだったと思います。
結局、すべてを妻に打ち明けたのは、損失確定からしばらく経ってからでした。
覚悟を決めて、累計の損失額・レバレッジを100倍まで引き上げたこと・夜中までチャートを見続けて体調を崩していたことまで、隠さず話しました。
叱られるのも、呆れられるのも覚悟していました。
でも、妻が静かに返してくれた言葉は、こうでした。
「やったもんは仕方がない。
家族として一緒の舟乗ってるんやから」
その一言に、私は本当に救われました。
200万円という金額そのものより、「家族に言えない秘密を抱えていた数ヶ月」のほうが、ずっと心を削っていた。あの言葉がなかったら、私はいまコツカブを書いていないかもしれません。
しん

この話、いまでも書くのは恥ずかしいです。
でも、コツカブを読んでくれている方が、私と同じ穴に落ちないでほしくて、隠さず書いています。
「投資が怖い」と感じている方は、むしろ私より、よっぽど健全な感覚を持っています。
失敗で気づいた「本当に怖いこと」

200万円を失ったあと、しばらくは投資の本もチャートも見たくなくなりました。
夜中に布団のなかで、じわじわと考えました。
「投資って、やっぱり怖いものなのか?」
「やめたほうがいいのか?」
でも、半年くらい経って、ようやく見えてきたんです。
私が本当に怖がるべきだったのは、”投資”そのものではなかった。
救急現場では訓練を重ねるのに、相場では指先一つで決めていた
振り返って、いちばん恐ろしいと感じることがあります。
救急の現場では、5秒の判断のために、何時間も訓練を重ねます。
傷病者さんに針を1本刺すだけでも、教科書で学び、人体模型で練習し、先輩のもとで何百回も実技を積む。
それでも、本番の現場では緊張で手が震えることもあります。
なのに私は、家計の貯金に匹敵する額のポジションを、夜勤明けの脳で、ろくに考えもせず指先一つで決めていた。
YouTube動画を何本か見ただけで、「仕組みを理解したから大丈夫」と思い込んで。
仕組みを「知っている」のと、自分のお金と感情を乗せて「使える」のは、まったく別の話でした。
救急現場でも同じです。教科書で覚えた手技と、実際に針を刺すのは、別の世界です。
命を扱う訓練をしてきたはずの自分が、お金については素人のまま戦場に立っていた。
これが、振り返って恐ろしいと感じる、最初の事実です。
「動かせるお金」は、感情に振り回される
もうひとつ、身に染みて分かったことがあります。
仮想通貨FXの怖さは、短時間で価格が動くことと、レバレッジで自分のお金以上を動かせることの組み合わせにありました。
含み益が出れば「もっといける」、含み損が出れば「いまさら売れない」。
人間の感情は、自分の意志でコントロールしているようで、実は画面の数字に振り回されているだけだった。
夜勤明けで疲れた脳で、含み損のチャートを見て、冷静な判断ができるはずがないんです。
それなのに、当時の私は「自分は冷静に判断している」と信じ込んでいました。
これも、振り返って恐ろしいと思うところです。
最初の数回の勝ちが、いちばん危なかった理由(コントロール幻想)
30万円が40万円台に育った1ヶ月。
あのとき私は「自分には才能があるかもしれない」と本気で思いました。
でも、行動経済学にはこんな言葉があります。
「コントロール幻想」 ── 本来はランダムに近い結果を、自分のスキルや判断で制御できていると錯覚する現象。
少額・短期間・小さな勝ちが続いたとき、人間の脳は「再現性のある勝ちパターンを掴んだ」と誤認しやすくなります。
でも実際には、サンプル数が少なすぎて統計的には何も言えていない段階です。
あれは「勝った」のではなく、次の大きな失敗のために、脳がドーパミンで配線を組み替えていただけ。
最初の数回の勝ちが、いちばん危なかった理由がここにあります。
「投資が怖い」のではない、「投資の仕方」が怖かった
200万円を失って、半年悩んで、私はようやく気づきました。
怖かったのは”投資”ではなく、”私がやっていたやり方”だったということ。
世の中で「投資は怖い」と言われるとき、イメージされているのは、たいてい私がやっていたような“短期で大きく動かす”スタイルです。
そして、その怖さは正しい。私が身をもって証明しました。
でも、投資にはもう一つの顔があります。
私がやっていた仮想通貨FXと、長期インデックス投資は、同じ「投資」という言葉で呼ばれるけれど、性格はまったく違います。
| 観点 | 私がやっていたこと (短期売買・レバレッジ) | 長期インデックス投資 |
|---|---|---|
| 時間軸 | 数分〜数日 | 10〜30年 |
| 頻度 | 毎日チャートを見る | むしろ見ないほうがいい |
| 勝ち負けの源 | 自分の予測・運 | 世界経済の長期成長 |
| レバレッジ | 数倍〜100倍 | 基本なし(自己資金のみ) |
| 感情の負担 | 毎日ジェットコースター | 慣れれば穏やか |
| 性格 | 投機(ギャンブル寄り) | 資産形成 |
同じ「投資」と呼ばれていても、これだけ別物です。
たとえるなら、同じ”陸上競技”でも、100m走とフルマラソンがまったく違うスポーツであるのと同じ。
「投資が怖い」と感じている方が、本当に避けるべきなのは左側です。
そして、コツカブを読んでくださっている方の多くが向き合うべきなのは、右側の長期インデックス投資。
こちらは「画面の数字を増やす」というより、世界経済の長期成長に、お金にちょっとだけ働いてもらうというイメージのほうが、実態に近いと思います。
同じ言葉で呼ばれているせいで、本当はまったく別物の2つが混同されている。
これが、私が200万円失って、ようやく腑に落ちた「投資が怖い」の正体でした。
それでも、投資をやめなかった3つの理由

200万円失って、本来なら「もう投資なんてやめだ」と決めても、誰も責めません。
むしろ、それが普通の反応だと思います。
でも、私は投資をやめませんでした。
理由は、3つあります。
理由①|お金は、ただ持っているだけでは目減りする
失敗のあと、改めて自分の家計と日本の経済を眺め直したとき、ひとつの事実に気づきました。
「現金を握りしめているだけ」も、実は安全ではないということです。
日本は長くデフレが続きましたが、2022年以降、消費者物価指数(CPI)はじわじわ上がっています。
電気代、ガソリン代、食料品、外食。気づけば「同じものを買うのに、去年より多く払っている」状態が続いています。
仮にインフレ率が年2%で続いたとして、100万円の現金は、20年後に約67万円分の購買力になります。
銀行口座の額面は減っていなくても、“買えるもの”が減っている。これは、目には見えにくい怖さです。
👉 関連記事:お金の正体を知ろう|なぜ「貯金だけ」の人は、静かに確実に資産を失い続けるのか?
理由②|長期インデックス投資は、世界の経済成長を借りる仕組み
もうひとつ、失敗のあとに改めて勉強し直して見えてきたのが、「インデックス投資」という選択肢の地味な強さでした。
仮想通貨FXとは、まったく性格が違います。
- 世界中の数千社の株に、まとめて分散投資する
- 個別企業の浮き沈みは、全体のなかでならされる
- 世界経済そのものが長期的に成長していけば、自分の資産も育っていく
- 毎日チャートを見る必要はない。むしろ見ないほうがいい
これは、「自分の才能で勝つ」のではなく、「世界経済の成長を、お金にちょっとだけ働いてもらう」という考え方です。
ニック・マジューリの『JUST KEEP BUYING』には、こんな趣旨のことが書かれています。
「重要なのはタイミングではなく、買い続けること。買い続けられる仕組みを作ることが、平凡な人にとっての最強の戦略になる。」
長期インデックス投資は、私が仮想通貨FXでやっていた”勝とうとする戦い”とは、まったく違う世界でした。
👉 関連記事:投資の最適解を考える|なぜ忙しい私たちに「インデックス投資」が最強の武器になるのか?
理由③|「ゆっくり、でも確実に」を実践した数年で見えた景色
200万円の失敗のあと、私はインデックス投資と、日本の高配当株を中心に、地味な積み立てに切り替えました。
派手な値動きはありません。
SNSに自慢できるようなリターンもありません。
でも、コツコツ続けていくうちに、家計に少しずつ「ゆとり」が生まれてきたのを感じています。
新NISAから入ってくる含み益。
日本の高配当株から、四半期ごとに振り込まれる配当金。
金額はささやかですが、「自分の手で何かを積み上げている」という手応えが、少しずつ戻ってきました。
派手な成功ではありません。
でも、これがコツカブの軸である「ゆっくり、でも確実に。」の姿です。
人生を変えるほどではないけれど、ばかにできない。そんな景色です。

200万円失った経験があるからこそ、「派手に勝つ世界」には戻りたくないと心から思います。
いま私が続けているインデックス投資と高配当株は、本当に地味です。
でも、地味だからこそ、続けられる。続けられるからこそ、家計に少しずつゆとりが生まれる。
これが、40代の私が出した「平凡な答え」です。
「怖い」を乗り越える3つの考え方

ここまで読んで、「言いたいことは分かる。でも、やっぱり怖いものは怖い」と感じている方も多いと思います。
私からの提案は、「怖い」を消そうとしないでくださいということです。
怖い気持ちを抱えたまま、現実的な3つの考え方を持ってもらえれば、最初の一歩は十分踏み出せます。
考え方①|全部を投資に回す必要はない(生活防衛資金の確保)
大前提として、貯金がゼロになるまで投資に回す必要は、まったくありません。
最初にやってほしいのは「生活防衛資金」の確保。これは投資ではなく、現金で銀行口座に置いておくお金です。
- 会社員・公務員の方なら、生活費の半年〜1年分
- 自営業・フリーランスの方なら、生活費の1〜2年分
病気・失業・家族の緊急事態など、「いざ」というときに使うお金。これがあるだけで、投資の値動きにも心がだいぶ楽になります。
考え方②|新NISAの非課税枠を、月数千円から始める
「投資=大金を入れて勝負する」というイメージを、まず捨ててください。
新NISAは、月100円から始められる制度です。最初は「月1,000円」「月3,000円」でOK。
大事なのは金額の大きさではなく、「価格が動く資産を持つ感覚」を、自分の心と体で覚えていくこと。
月1,000円なら、半額になっても500円。これくらいの金額で市場の上下を一度経験しておくことが、いちばんの予習になります。
考え方③|暴落も含めて「ゆっくり、でも確実に」と覚悟する
暴落は必ず来る、と最初から覚悟しておくこと。これが3つ目の考え方です。
リーマンショック、コロナショック、AIバブル調整。株式市場はこれまでも何度も暴落を経験し、これからも20%・30%下落する局面は確実に訪れます。
でも、「来ること」を知っていれば、来たときに慌てて売らずに済みます。
「20年やる」と決めて続ければ、暴落は単なる“バーゲンセール”に変わる。これが、長期投資で生き残るためのいちばん大事な構えです。
投資をやらないリスク vs やるリスク

「投資が怖い」というとき、たいていの人が考えているのは「投資のリスク」だけです。
でも、本当はもう一方の天秤に、「投資をやらないリスク」も乗っています。
ここはフラットに比較してみたいと思います。
貯金だけのリスク(物価上昇で実質目減り)
貯金だけを選んだ場合のリスクを、整理してみます。
- インフレで実質的な購買力が下がる(年2%なら20年で約67%相当に)
- 円安で輸入物価が上がる(食料・燃料・海外旅行など)
- 金利が物価上昇率に追いつかない(普通預金0.001%〜0.1%程度)
- 退職金・公的年金だけでの老後設計が難しくなりやすい
日本は長くデフレだったので、「貯金が一番安全」という感覚は、しばらくは正しかった面もあります。
でも、状況は変わってきています。「貯金だけ」も、決して無リスクではありません。
投資のリスク(短期の価格変動、ただし長期では収束)
投資のリスクも整理しておきます。
- 短期で価格が大きく動く(年20%〜30%の下落もあり得る)
- 元本保証はない(途中で売れば損が確定することもある)
- 感情に振り回されると、暴落で売って損を確定させる
- 商品選びを間違えると、高い手数料で実質リターンが落ちる
ただし、長期インデックス投資に絞れば、過去のデータでは15〜20年以上保有した場合、マイナスで終わったケースは限定的とされています。
比較表で見る、40代の現実
「貯金だけ」と「貯金+長期インデックス投資」を、40代の視点でざっくり比較してみます。
| 観点 | 貯金だけ | 貯金+長期インデックス投資 |
|---|---|---|
| 短期の値動き | ほぼなし(安心) | 上下する(覚悟が必要) |
| インフレ耐性 | 弱い(実質目減り) | 比較的強い |
| 円安耐性 | 弱い | 外貨建て資産があれば強い |
| 長期リターン | 利息ほぼゼロ | 世界経済の成長を取り込める |
| 必要な労力 | なし | 月1時間程度(積立設定後) |
| 気持ちの負担 | 日常はラク | 暴落時はストレスあり |
どちらにもメリットとデメリットがあります。
「貯金だけ」が悪、「投資が正義」ではありません。
ただ、“両方のバランスを重視する”ほうが、リスクは分散できる、というのが私の結論です。

私の家でも、貯金は変わらず大事にしています。生活防衛資金は別の口座に分けて、いっさい触りません。
そのうえで、新NISAと高配当株で「お金にもちょっとだけ働いてもらっている」感じです。
全部を投資に振るのではなく、貯金と投資、両方の足で立つイメージで考えてもらえると、肩の力が抜けると思います。
「怖い」を抱えたまま、最初の一歩を踏み出す方法

「怖い」気持ちを抱えたまま始めるための、現実的な3ステップを書いておきます。
無理に勇敢になる必要はありません。怖いまま、小さく踏み出せばOKです。
STEP1:100円 or 1,000円から始めてみる
まず、口座を開設したら、いきなり満額入れないでください。
口座開設の手順は、別記事「新NISAの始め方|SBI証券で口座開設する5ステップ|スマホ5分でOK」にまとめています。
本当に最初は、新NISAで投資信託を「月100円」「月1,000円」だけ買う。それで十分です。
「えっ、そんな金額で意味あるの?」と思うかもしれません。
意味、あります。
これは”金額”のための一歩ではなく、“自分の心と相場の付き合い方を試すための一歩”だからです。
1,000円が900円になったとき、自分はどう感じるか。
1,000円が1,100円になったとき、欲が出てしまうか。
小さな金額で、自分の感情パターンを観察するんです。
STEP2:暴落の経験を、小さな金額で先取りする
長期投資は、20%・30%の下落を必ず経験します。
そのときに「もう無理」と全部売ってしまうと、長期投資の前提が崩れてしまいます。
だから、最初は「小さな金額で、小さな下落を経験する」ことが、いちばんの予習になります。
月1,000円で1年積み立てて、評価額が一時的に2割落ちても、痛みは2,400円。
これくらいの金額で「下げに耐える感覚」を身につけておけば、将来、もっと大きな金額を入れたときに慌てずに済みます。
このプロセスは、消防の訓練と似ています。
本番の現場で初めて経験するのではなく、安全な環境で何度も練習しておくから、本番で動けるんです。
STEP3:「やめないこと」が、最強の戦略
最後に、いちばん大事なこと。
長期インデックス投資で、いちばん難しいのは、「やめないこと」です。
派手なリターンを狙うことでも、賢い銘柄を選ぶことでもありません。
ただ、淡々と、何があっても、積み立てを止めないこと。
暴落のときも、ニュースが騒がしいときも、SNSに不安が広がっているときも、“積立設定をいじらない”。
それだけで、40代の私たちが取れる戦略としては十分です。
200万円失った私が、痛みのなかから絞り出した結論がこれです。
「ゆっくり、でも確実に。」── そのために、いちばん大事なのは「やめないこと」だと、心から思っています。
まとめ|「投資が怖い」気持ちは、大切な防御本能

最後に、この記事でいちばん伝えたかったことを、もう一度まとめさせてください。
- 「投資が怖い」気持ちは、消そうとしないでください。むしろ、大切な防御本能です。
- 怖い気持ちを抱えたまま、月100円〜1,000円から、小さく始めるのが正解です。
- 怖いのは”投資”ではなく、“短期で勝とうとする投資の仕方”。長期インデックス投資は、別物です。
- 私が200万円失った経験は、あなたが避けるためにあります。遠回りを引き継いでもらえたら、私の失敗にも意味が生まれます。
- 「ゆっくり、でも確実に。」 ── これが、40代から始める投資の、いちばん現実的な答えだと、私は思っています。
記事を読み終わって、「やっぱり貯金で十分」と決めるのも、それは立派な選択です。
ただ、もし「ちょっとだけ、試してみようかな」と感じてくださったなら、月100円・1,000円の練習から始めてみてください。
怖さは抱えたままでいい。
私もいまだに、怖いと感じる瞬間はあります。
それでも、2020年から続けてきて、家計に少しのゆとりが生まれた。それだけで、私は始めてよかったと思っています。
先に証券口座だけ作っておくのもアリです

ここまで読んで、すぐに動き出さなくて大丈夫です。
ただ、もし「いつか少しだけ試してみようかな」と感じてくださったなら、証券口座だけ先に作っておくのは、なかなか合理的な選択です。
口座開設は無料・最短数日で完了します。
「いざ月100円買ってみよう」と思ったときに口座がないと、結局そこで足が止まってしまう。家のドアが開いていないと、外に出られないのと同じです。
私自身が2020年から、家族のお金を任せ続けているのがSBI証券です。
- 国内株式の売買手数料が完全無料(2023年9月以降)
- 新NISAのつみたて投資枠は、月100円から積み立てOK
- 三井住友カードでクレカ積立すれば、ポイント還元も受けられる
- 初心者向けのスマホアプリ・サポートが手厚い
もちろんデメリットもあって、アプリのUIは少し古めで、楽天経済圏との親和性は低いです。
ただ「これから新NISAをコツコツやってみたい」というスタートには、現状ベストの1社だと思っています。
口座開設だけ先に済ませておけば、本記事を読み終えるころには「いつでも動ける状態」になっていますよ。
しん

怖がりな私が言うのもなんですが、怖さは、消さなくていいです。
それより、「怖いから小さく始める」のほうが、ずっと現実的で、安全。
いっしょに、「ゆっくり、でも確実に。」歩いていきましょう。
📌 投資情報に関する免責事項
- 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の購入・売却を推奨するものではありません。
- 投資の最終判断は、必ずご自身の責任で行ってください。
- 株式・投資信託・仮想通貨は元本保証がなく、価格変動により損失が生じる可能性があります。
- 記事内の数字・利回り・税制等は執筆時点の情報です。最新情報は各公式サイトでご確認ください。
- 本記事には広告(アフィリエイトリンク)を含みますが、紹介内容は筆者が実際に利用または調査したうえで掲載しています。
詳しい運営方針は PR表記・運営方針について に記載しています。
執筆:しん隊長(消防士・救急隊長/FP3級・簿記2級)
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本記事の参考書籍・出典
参考書籍
- ニック・マジューリ『JUST KEEP BUYING』
- チャールズ・エリス『敗者のゲーム』
主な出典・公的データ
- 金融庁「NISA特設サイト」(新NISA制度)
- 総務省「消費者物価指数」(インフレ率)
- 日本銀行「金融経済統計月報」(為替・金利)
