【初心者向け】高配当株投資の大前提を徹底解説!
こんにちは、しんです。
本記事では、高配当株投資の大前提を解説します。
当ブログでは、インデックス投資と高配当株投資をおすすめしています。
今回の記事は、高配当株投資に焦点を当てて解説しています。
高配当株投資は賛否両論ある投資手法ですが、昔からずっと人気があります。
なぜなら、高配当株には以下のようなさまざまなメリットがあるからです。
- 安定したインカムが得られる
- 配当金は、株価のように乱高下しない。
- リスクが低い
- 高配当株は、株価が大きく伸びることが少ない一方、大きく下落することも少ない。
- インフレ・不況などのバッドイベントに強い
- 銘柄を厳選すれば、配当金はひたすら増え続ける。10年で2倍になることも珍しくない。
このメリットを活かして気楽な生活をしている投資家は結構います。
人によっては、十分におすすめできる投資法です。
そこで、今回は記事では、高配当株投資の大前提として5つポイントを解説します。
この記事を読んでいただければ、高配当株投資の魅力が分かり、実際に高配当株投資を行う上のヒントになるはずです。
それでは解説していきます。
高配当株投資の大前提
結論からお伝えすると、高配当株投資の大前提は以下の5つです。
- 高クオリティのものを選ぶ(配当利回りだけで選ばない)
- 分散・分散・とにかく分散する
- 評価は「ポートフォリオ全体」で考える
- 長期で考える
- 配当金は使う
今回の記事は、初心者向けの内容になるので、とにかく簡単で分かりやすさ重視で解説します。
大前提①:高クオリティのものを選ぶ(配当利回りだけで選ばない)
いきなり、超重要な大前提です。
例えば、「配当利回り4%のA株」と「配当利回り5%のB株」の2つがあれば、初心者ほど配当利回り以外の情報はほぼ見ません。
そのように投資すると…。
- 配当金をたくさんもらえたのは買った直後だけで、その後業績が悪化して減配…。
- 株価がさらに下落して、含み損が大きくなってしまう…。
上記のように配当金は減り、株価も下がり、絶望を味わう可能性があります。
投資雑誌では、よく高配当株投資特集が組まれています。
見出しは「利回り○%!人気の高配当株特集!目指せ配当生活!」というイメージでしょうか。
ここで紹介される「人気化した高配当株」には、罠銘柄が多い印象があります。
なぜなら、ただ配当利回りが高いだけのものが多く含まれているからです。
失敗する高配当株投資は、配当利回りだけで銘柄選定をしています。
成功する高配当株投資は、配当利回りだけではなく、クオリティも見ます。
要するに、以下のような点をトータルで見ていくわけです。
- 収益性
- しっかり儲かっているか?
- 安定性
- 不況でも手堅く利益が出せるか?
- 安全性
- お金をたくさん持っており、不況でも潰れないか?
- 成長性
- 5年後10年後も業績は伸びていきそうか?
上記の要素をバランス良く満たしたものが、高クオリティな高配当株です。
高配当株投資は、安定して配当金を得るのが目的です。
みなさんは配当金の原資がどこから出ているか知っていますか?
配当金の原資は、企業の利益です。
つまり、無い袖は振れないので、儲かっていない企業は配当金を出せません。
仮に配当金が出せたとしても、将来的には安定して出しづらくなります。
逆に財務優良で不況にも強い企業を選べば、配当金は安定しやすいということです。
そして、配当金が安定的で成長していく(増配していく)ような企業は、結果的に株価も伸びやすい特徴があります。
下手な高配当株投資では、配当金は減り、株価も下がります。
一方で、上手は高配当株投資では、配当金は増え、株価も上がるということです。
下手と上手を分けているのは、「配当利回り以外の情報を、いかに丁寧に集めたか」という点です。
くれぐれも、配当利回りだけに踊らされないようにしましょう。
大前提②:分散・分断・とにかく分散
クオリティの高い高配当株を丁寧に選ぶとき、気を付けたいのが分散です。
つまり「色々な業界、色々なビジネスモデルの会社をたくさん買いましょう!」ということです。
「100点満点のピカピカ高配当株を3社だけ持つ」というような集中投資は良くありません。
集中投資は、予想外の出来事があった時のダメージがかなり大きくなります。
以下のような状態を想像してください。
- 3銘柄に集中投資しており、月3万円の配当金を得ている。(1銘柄で月1万円の配当)
- その中の1銘柄が、不況で無配に転落
- この時、配当金は月3万円から2万円になり、配当金全体で見ると33%も低下することになる。
上記のような無配転落となれば、株価の大暴落もありえます。
配当と株価、両面でダメージを受けることになるわけです。
このような悲劇を避けるには、投資する銘柄を増やすしかありません。
3社より5社、5社より10社のほうがダメージ受ける率が下がります。
どのくらい分散すればいいんだろう。
目安は、最低でも30銘柄〜50銘柄くらいには分散すべきです。
理想を言うと、70銘柄〜80銘柄が到達地点です。
アメリカの有名高配当株ファンドも、このくらいの銘柄に分散投資しています。
とはいえ、投資を始めたばかりの頃は、5銘柄や10銘柄からのスタートになるでしょう。
「千里の道の一歩から」「ローマは1日にしてならず」ということわざもあるように、これは仕方がありません。
大きなことを成し遂げるには、時間が必要です。
あくまで、到達地点として30銘柄〜80銘柄になることを意識して買っていくわけです。
分散した結果、以下のような状態になれば、「想定外の減配」もそれほど怖くはありません。
- ポートフォリオ全体の配当金に占める、1銘柄配当金割合が2%程度
- ポートフォリオ全体の配当金に占める、1セクターの配当割合が10%程度
セクターというのは、「業種」のことです。
セクターには「金融」「自動車製造」「建設」などがあります。
1セクターの配当金は全体の10%程度までが理想なので、金融セクターの配当金だけで50%を占めるような状態は良くありません。
時々、Twitterで以下のような人も見かけます。
「私の高配当株ポートフォリオを見てください!月3万円の配当金があります!中身は…三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、あおぞら銀行…etc」
これは、良い分散とは言えない状態です。
色々なビジネスモデル、色々な業種の銘柄を、丁寧に集めていきましょう。
大前提③:評価は「ポートフォリオ全体」で考える
ここまでお伝えした高配当株投資のキモは、以下の2点でした。
- 各銘柄の「クオリティ」
- 配当利回りだけを見ない
- 銘柄の分散
- 似たような銘柄に集中投資しない
優良は高配当株50銘柄に投資して、その50銘柄に色々な業種・ビジネスモデルの会社が混ざっている状態であれば、「高配当株ポートフォリオ」としてかなり安定します。
この高配当株ポートフォリオを評価する際、気を付けるポイントがあります。
それが「全体で評価しましょう」という点です。
ここで、初心者の人が陥りがちな罠について解説します。
少しリアルに想像してみてください。
みなさんが高配当株5銘柄に投資してから、3ヶ月が経ちました。
各銘柄の損益は、以下の通りです。
- 高配当株A:+4%
- 高配当株B:+2%
- 高配当株C:+1%
- 高配当株D:+12%
- 高配当株E:−8%
この時、多くの人は「+12%の成績を出している高配当株Dは、我が子のようにかわいい!」と感じるでしょう。
一方で、「−8%の高配当株Eは愛せない…。こいつに投資したのは失敗だったかな。」と考えるかもしれません。
でも、この判断方法は良くありません。
なぜなら、高配当株投資がうまくいっているかどうかは、以下の2点で判断すべきだからです。
- ポートフォリオ全体で見て、安定して配当金を出し続けているか?
- ポートフォリオ全体で見て、株価が伸びているか?
「全体」という部分が重要です。
投資したすべての銘柄がプラスになれば、もちろん気持ちが良いでしょう。
しかし、実際はそのようなことは起きません。
投資した銘柄がすべてプラスであり続けるのは、プロのファンドマネージャーでもほぼありえないことです。
人気のS&P500も、要は500社の詰め合わせなので、中にはマイナス成績の銘柄もたくさんあります。
なぜ全体で見ることが重要なのか解説します。
投資の世界には、サイクルがあります。
やたら自動車株が強い時期があれば、やたら商社株が強い時期もあるようなイメージです。
このような時に、投資した銘柄全部がプラスになって欲しいと考えると、「同じ業界・同じビジネスモデルの銘柄ばかり」が増えることになります。
同じ業界に偏った買い方をすると、プラスになる時は全部プラスになる一方、マイナスになる時は全部マイナスになります。
ハイテク株ファンドは、その典型です。
伸びる時はぐんぐん伸びるものの、落ちる時は激しく落ちます。
性格が違う会社を揃えていると、株価はばらつきます。
例えば、トヨタ株はプラスになる一方、ニトリ株はマイナスになるようなイメージです。
株価がばらつくと、ポートフォリオ全体の値動きを抑えられます。
このような動きは、安定運用という観点からは、むしろ好ましいことです。
もしマイナスになったものを次々損切りすると、「株価が同じように動く株」「業績や配当金が同じように動く株」だけが残ります。
なので、評価はあくまでポートフォリオ全体で行う必要があります。
繰り返しになりますが、高配当株投資は安定して配当金を得るのが目的です。
好景気にも不景気にも、円高の時も円安の時も、金利が高い時も安い時も、どんな時でも安定して配当金がもらえなければなりません。
株価はさておき、配当金さえ減らされなければ「安定したキャッシュフローが欲しい」という最も重要な目標は達成されています。
このような前提で分散を徹底していくと、株価が上がる企業と株価が低迷する企業、この2つがポートフォリオの中に入ってくるのは当然のことです。
あまり個々の成績にこだわっても仕方ありません。
株価が低迷している銘柄も、景気サイクルが回るうちにいずれ回復するはずです。
もちろん先ほどお伝えしたように、高クオリティの銘柄を選べている場合に限ります。
罠銘柄の株価は、どんどん下げ続けていくだけです。
この前提で、ポートフォリオの評価はあくまで全体で行いましょう。
個別に損切りすべきかどうかを考えるタイミングは、そう多くはありません。
基本的に、一度買った後はほとんど売らなくて大丈夫です。
大前提④:長期で考える
高配当株投資がうまくいっているかどうかは、どのくらいの目線で評価すべきでしょうか?
結論、「長期」「超長期」です。
最低でも、5年10年の期間で考えるべきです。
日々真剣勝負をしているトレーダーと比べると、ゆったりとして時間軸です。
50銘柄に投資した結果、短期間で暴落に巻き込まれて、以下のような状態になったと仮定しましょう。
- ポートフォリオ全体で見て、株価が20%のマイナス。
- ポートフォリオ全体で見て、減配は無し。
この時、皆さんはどのように考えるでしょうか?
20%もお金を失ったら、高配当株投資はもうダメだと思うかも…。
コロナショックの時もそうだったように、多くの人が同じ反応になるかもしれません。
しかし、高配当株投資の目的は「安定したキャッシュフローを得ること」です。
株価が20%マイナスになったところで、減配していなければキャッシュフローは痛まず、投資額に対して3%〜5%の配当金をもらい続けられます。
そして仮に増配がなくても、10年で投資額の25%〜40%を回収できます。
さらにポートフォリオを上手に組めていると、長期で見ると株価が戻る可能性は高いです。
その確信が持てるように「高クオリティの銘柄」を厳選しているわけです。
財務が優良であるため、一時的な周りの環境で株価が落ちたとしても、いずれしっかり戻ってきます。
株価というのは、短期間では大きく動きますが、この値動きに惑わされてはいけません。
投資額の3%〜5%の配当金をもらい続けていれば、株価が一切伸びなくても、「配当金+値上がり益」のトータルリターンは、3%〜5%になります。
ここが目標の最低ラインです。
とはいえ、実際には増配したり、株価が伸びていったりする可能性もあります。
配当金が仮に年5%ずつ成長すれば、10年後には約1.6倍になります。
高配当株投資でも、長期で見るとトータルリターン5%〜7%は十分狙えるラインでしょう。
高配当株ポートフォリオの評価は、あくまで長期目線で考えることが重要です。
先ほどもお伝えしたように、一度購入すると、後はほとんどやることはありません。
ポートフォリオ全体で見て、配当金が伸び続ける限り不安にならなくても大丈夫です。
大前提⑤:配当金は使う
高配当株投資を選ぶ理由はただ1つ「配当金が欲しいから」です。
配当金が不要なのであれば、インデックス投資をする方がずっと合理的でしょう。
インデックス投資は、以下のように非常に投資効率が良い投資手法です。
- 配当金はファンド内で再投資される
- 配当金は出すたびに課税されることがない
インデックス投資をした場合の資産額は、高配当株投資をした場合よりも順調に伸びていくでしょう。
効率的なインデックス投資ではなく、あえて効率で劣る高配当株投資を選ぶのであれば、ご褒美が欲しいところです。
それが「もらった配当金は使う」ということです。
資産形成を進めていく中で、非常に重要なのは「今」と未来のバランスです。
今を楽しみすぎるとツケが未来に回り、未来に向けた準備をし過ぎる今が楽しくなくなります。
今を楽しみつつ未来にも備えるという「バランス感覚」が重要というわけです。
インデックス投資はエネルギーが「未来」に偏りがちになります。
高配当株投資で年間36万円の配当金がもらえた場合、皆さんは同じ会社に勤める同じ給料の同僚と比べて、以下のような選択肢が増えます。
- 月3万円、家賃の高い良い家に住める
- 月3万円、お小遣いが多くなる
- 月3万円分、家族と多く外食に行ける
- 年間36万円分、家族旅行に多く行ける
これはある種「特権」と言っても良いでしょう。
仮に40歳の時点でこのような状態を作れた場合、退職を迎える65歳までの25年間、上記の「特権」を享受できます。
もちろん老後も、他の平均的な人よりも豊かに過ごせます。
高配当株投資をうまく運用できれば、長期的に見て「元本」が減らずに「配当金」も成長するという、幸せな状況が作れます。
それはすなわち、「今」と「未来」のバランスを上手に取れるということです。
もちろん、配当金の一番の魅力は、以下のような自由もある点です。
- 家計に余裕があれば、再投資してもOK!
- 家計に余裕がなければ、使ってもOK!
まさに「キャッシュフロー」の魅力です。
当ブログとしては、配当金は使って、今を豊かにすることをおすすめしますが、どちらかを選ぶかは皆さん次第です。
嬉しい悩みですね。
まとめ:高配当株投資の大前提を理解し、「今」と「未来」の生活を豊かにしよう!
今回の記事では、高配当株投資の大前提として5つのポイントを解説しました。
- 高クオリティのものを選ぶ(配当利回りだけで選ばない)
- 分散・分散・とにかく分散する
- 評価は「ポートフォリオ全体」で考える
- 長期で考える
- 配当金は使う
5つのポイントの要約は以下の通りです。
収益性、業績の安定性、財務に安全性、成長性などもしっかり見ることが重要です。
クオリティが低い「配当利回りが高いだけ」の銘柄を不要です。
業種、ビジネスモデルが違う高クオリティの銘柄をたくさん集めましょう。
最低でも30銘柄〜50銘柄、欲を言えば70銘柄〜80銘柄は欲しいところです。
最初のうちは少なくてOKです。
個別銘柄の損益にとらわれてはいけません。
ポートフォリオ全体で、株価・配当金が伸びていればOKと考えましょう。
ポートフォリオ全体の評価は、短期・中期ではなく、長期・超長期目線で行いましょう。
「配当金+値上がり益」のトータルリターンは、長期で見て年5%〜7%を目指したいところです。
再投資するなら、インデックス投資の方が効率は良いでしょう。
高配当株投資をやるからには、その果実を味わい、「今」を良くするのがおすすめです。
高配当株投資の大前提は、以上です。
ちなみに、今から高配当株投資をするなら「SBI証券」が一番おすすめです。
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当ブログを通して、ある程度の時間が経過した時に、屈強な高配当株ポートフォリオができていれば嬉しいです。
優良な高配当株の探し方・分析の仕方は下記の記事で詳しく解説しています。
高配当株で、今も未来も充実させましょう!
今回の記事の内容は以上になります。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。それでは失礼します。