【初心者向け】仮想通貨の勉強におすすめの最初の1冊|いまさら聞けないビットコインとブロックチェーンを要約
こんにちは。しんです。
「仮想通貨を始めてみたいけど、知識がまったないのでなかなか踏み出せない。初心者でもわかるおすすめの本はないかなと悩んでいませんか?」
仮想通貨はビットコインやアルトコイン、ブロックチェーン技術、分散型金融Defiなど、これまで聞いたことのない言葉にあふれています。
私は2020年から仮想通貨投資を始めて、現在でもビットコインやアルトコインに投資しています。
過去には分散型金融Defiも運用していました。
この記事では、上記の仮想通貨の基礎知識を全体的に網羅できるおすすめ本を紹介します。
その本は「いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン」です。
本書は、初心者でもサクッと読みやすく書かれています。
仮想通貨を勉強するのに最初の1冊としておすすめです。
この記事では、「いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン」の要約と仮想通貨初心者が注意する点について解説します。
最後まで読んでもらえれば、仮想通貨の全体的な基礎知識がわかります。
それでは解説していきます。
仮想通貨初心者の勉強におすすめの最初の1冊
先にもお伝えしましたが、初心者が一番最初に読むべき仮想通貨の本は「いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン」です。
著者は国内最大の仮想通貨取引所「コインチェック」の執行役員の大塚雄介氏です。
まさに、仮想通貨の最前線で活動されている人なので、情報の信ぴょう性や知識量は文句なしです。
本書は2017年に仮想通貨の本の先駆けとして出版されました。
現在は「最新 いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン」となって出版されています。
結論、本書は仮想通貨を勉強するのに最適な教科書みたいな本です。
著者の大塚雄介氏の言葉を引用します。
本書を読めば、最新のテクノロジーの動向や、それが出てきた背景、仕組み、その可能性まで、手にとるようにわかるはずです。
もちろん、「まだビットコインを買ったことがない」という人もご安心を。『いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン』というタイトルからも想像できるように、まったくの初心者であっても、ちゃんとついてこれるように、おそらくこれ以上ないほどやさしく解説しています。本書を読めば、きっとビットコインとブロックチェーンについて、誰かに語りたくなることうけあいです。
仮想通貨を勉強するのに最適な1冊だと思います。
いまさら聞けないビットコインとブロックチェーンの要約
本書は仮想通貨初心者のために基礎知識からその発展技術まで書かれています。
構成は次の5つのパートに分かれて詳細にかかれています。
- パート1:「ビットコイン」って何
- パート2:「ビットコイン」の仕組み
- パート3:仮想通貨の安全性
- パート4:ブロックチェーンの進化と広がり
- パート5:イーサリアムが切り開く未来
パートごと重要な点を紹介していきます。
パート1:ビットコインって何なの?
ビットコインは「仮想通貨」や「暗号資産」の1つといわれています。
しかし、そうしたくくり方はビットコインが持つ一面を表したに過ぎません。
ビットコインを一言で表現するのはとても困難です。
なのでパート1では「ビットコインって何なの?」という疑問に対して以下の6つで解説をします。
- 6つの顔を持つビットコイン
- ビットコインはどうやって手に入れる?
- ビットコインはほかの「資産」とどう違う?
- ビットコイン投資のメリットを教えて!
- ビットコインの価格はどう決まる?
- ビットコインはほかの「決済手段」とどう違う?
①6つの顔を持つビットコイン
本書では、ビットコインは次の6つの顔を持っていると説明されています。
- 実態を持たないバーチャルなお金(仮想通貨)
- 持ち運び自由の電子データ(デジタル通貨)
- 特定の国に属さない(国際通貨)
- 民主的な運用とP2Pネットワーク(分散型通貨)
- 暗号を解く鍵がないと送金できない台帳技術(暗号通貨)
- 投資対象として魅力あふれる資産(暗号資産)
ビットコインは実体を持たないバーチャルなお金です。
②ビットコインはどうやって手に入れる?
ビットコインを入手する方法は大きく分けて次の5つです。
- 外貨を買うのと同じようにビットコインを買う
- 誰かから送ってもらう
- ポイントと交換する
- 自分でビットコインを掘り当てる(マイニング)
- ビットコインを貸し出して利子をもらう(レンディング)
最も一般的な入手方法は①の「外貨を買うのと同じようにビットコインを買う」です。
このような売買は、一般にビットコインを取り扱っている取引所を通じて行います。
「取引所」といっても、銀行の窓口のようなものはなくて、すべてオンラインで完結します。
パソコン経由でネット接続するか、スマホアプリの操作で購入や取引になるでしょう。
仮想通貨取引所でビットコインをおいていないところはありませんので、取引所の口座を開設できたらすぐに購入することができます。
おすすめの仮想通貨取引所と口座開設方法は以下記事で詳細に説明しています。
③ビットコインはほかの「資産」とどう違う?
ビットコインは、日常的に支払いに使う「通貨」という側面よりも、「資産」としての側面のほうが強いです。
似たような投資先として、外貨や株、債券、不動産などがあげられます。
ビットコインと上記の資産との違いは大きく次の3つです。
- 国に対する信用に基づく「ドル」や「円」と違ってアルゴリズムに対する信用がベースにある
- レバレッジの上限が2倍(FXは最大25倍)
- 企業の成長に投資する「株」や「投信」と違ってテクノロジーの進化に投資する
④ビットコイン投資のメリットを教えて!
ビットコイン投資の一番のメリットは、ボラティリティ(変動幅)がかなり大きいため少額でも大きく儲けることができる可能性があることです。
下表はビットコイン(BTC)の価格推移(2016年〜2024年)です。
2017年当時は「1BTC=10万円」前後でした。
それが、2024年3月現在では「1BTC=1,000万円」まで急上昇しています。
私みたいな普通の公務員には手が届かない値段になってきています。
投資の世界を見渡しても、ここまで爆発的に伸びる投資先というのは、きわめてまれです。
たくさんの人がビットコイン市場に惹きつけられるのも納得できます。
⑤ビットコインの価格はどう決まる?
結論、ビットコインの価格は買いたい人と売りたい人のバランス(取引レート)で決まります。
つまり、外国為替(ドル円など)と一緒です。
ドル円相場に影響を与えるのは、アメリカ雇用統計や日本GDP、FRB議長や日本銀行総裁の発言などです。
しかし、ビットコインの場合は中央で管理している組織がないため、株や外国為替とは別の要因で動く傾向にあります。
ビットコインの価格に影響を与える要因は以下の5つです。
- 各国のレギュレーション(規制)の動向
- 大口保有者の発言
- カーボンニュートラルとの関係
- 法定通貨の流れ
- 4年ごとの半減期
この中で特に重要なのは「4年ごとの半減期」です。
ここでは詳しい説明は省きますが、ビットコインは半減期の前後で価格を大きく上昇してきました。
半減期は2016年、2020年、2024年(現在)と続きます。
2024年3月現在、ビットコイン価格は大きく上昇して日本円で史上最高値を更新しました。
⑥ビットコインはほかの「決済手段」とどう違う?
先述したように、ビットコインは現状として将来の値上がりに期待する「資産」としての側面が強いです。
しかし、現金に代わる「通貨」であることも忘れてはいけません。
まだ、日本国内では利用シーンが限られているとはいえ、海外ではビットコインで支払いができるお店もあって、手数料の安い送金手段として一定の需要があります。
このような「決済手段」としての電子マネーやクレカとは何が違うのか?
それはざっくり以下の3つです。
- 物理的なカードがない
- ビットコインには国境がない
- 単位が「円」なのか、「BTC」なのか
一番わかりやすいのが、ICカードがあるかどうかです。
ビットコインにはこうした物理的なカードはありません。
取引所が提供する「ウォレット」のアプリをスマホに入れて使います。
さらに、海外に行くと日本の電子マネーは使えませんが、ビットコインには国境がないので、どの国でも利用できます。
そして、当然ですがビットコインは独立した「通貨」なので、単位は「BTC」です。
「Suica」や「楽天Edy」の単位はあくまで「円」です。
つまり、電子マネーは「円」や「ドル」の代替手段にすぎないのです。
パート2:ビットコインの仕組みはどうなっているの?
次は、ビットコインの仕組みについて以下の7項目で解説していきます。
- バーチャルなお金に価値が生じているのはなぜ?
- ビットコインはいつどこで生まれた?
- ビットコインは誰が運営している?
- 「取引所」の役割って何?
- ブロックチェーンってどんな技術?
- マイニングって具体的に何をする?
- ビットコインには終わりがある?
①バーチャルなお金に価値が生じているのはなぜ?
「円」や「ドル」に価値があるのは、みんなが価値があると信じているからです。
つまり「信用」こそがマネーの本質になります。
ビットコインは次の3つ理由から信用を担保しています。
- 誰も偽造・改変できない
- 特定の国の思惑に左右されない
- 有限である(2,100万枚まで)
上記のことからビットコインに価値が生じているのです。
②ビットコインはいつどこで生まれた?
ビットコインの始まりは「サトシ・ナカモト」という人物が2008年11月に暗号資産に関するオンラインコミュニティで発表した「Bitcoin:A Peer to Peer Electronic Cash System(ビットコイン:P2P電子キャッシュシステム)」という論文からです。
といっても、ビットコインは「サトシ・ナカモト」が単独で開発したものではありません。
どこか特定の組織に属する開発チームでつくられたものでもありません。
開発者のオープンなコミュニティの中で「サトシ・ナカモト」が提唱したブロックチェーンの技術に興味を持った人たちが分担してコードを書いて、現在の形になりました。
2024年3月現在でも「サトシ・ナカモト」の正体は判明していません。
ビットコインが最初に「通貨」として価値を持ったのは2010年5月22日のことです。
この日に、フロリダ在住のプログラマーが「ピザ2枚を1万BTC」で取引した瞬間です。
そのことから5月22日は「ビットコイン・ピザディ」と呼ばれています。
現在の価格(レート)で1万BTC=10億円くらいなので、いかにビットコインの価格が上昇したかわかります。
③ビットコインは誰が運営している?
ビットコインは特定の国や企業、団体が発行しているわけではありません。
そのため、運営主体はなく、関係者による話し合いで運営されています。
開発者コミュニティ、マイニング業者、取引所、サービス事業者、エンドユーザー(わたしたち)がビットコインのおもなステークホルダーになります。
④「取引所」の役割って何?
取引所の役割はおもに次の4つです。
- ビットコインと円やドル、ほかの仮想通貨を交換する場を提供する(取引所方式)
- 自ら取引の主体になることもある(販売所方式)
- ビットコインをユーザーに代わって保管する
- ユーザーの指示したがってビットコインを送金する
ざっくり説明すると、ビットコイン取引において、いつでも交換可能な「場」を提供するのが「取引所」です。
下表は「取引所」と「販売所」の違いになります。
取引所 | 販売所 | |
---|---|---|
取引相手 | ユーザー同士 | 販売所⇔ユーザー |
売値/買値 | ユーザーが決める | 販売所が決める |
取引のタイミング | 相手がみつからなければ 不成立 | 買いたいときに買える 売りたいときに売れる |
手数料 | 安い/無料 | 購入価格ー売却価格 =スプレッド(割高) |
注文のわかりやすさ | 現在レートに合わせて売買する「成行注文」、あらかじめ購入/売却価格を決めておき、その価格になったら自動で売買される「指値注文」など、取引には多少慣れが必要 | 価格が決まっているので 直感的にわかりやすい (初心者向き) |
販売所は手数料が割高なので、多少難しくても取引所で買うことをおすすめします。
⑤ブロックチェーンってどんな技術?
ブロックチェーンとは、P2Pネットワークを利用した「分散型台帳」技術です。
P2Pは個々のユーザー同士をネットワークで結んで直接データをやりとする方式のことです。
P2Pを「ピア・ツー・ピア(Peer to Peer=P2P)」と呼びます。
ブロックチェーンのことを「分散型台帳」と呼ぶことがあるのは、P2Pネットワーク(分散型)で管理・運営される取引記録の一覧表(台帳)だからです。
ビットコインの一つ一つの取引は「トランザクション」と呼ばれています。
すべてのビットコインは「AさんからBさんへ◯BTC移動する」という形で記録されます。
この取引記録(トランザクション)をまとめたブロックをみんなで手分けして承認し、1本のチェーン(鎖)の状態でつながっているので「ブロックチェーン」というわけです。
⑥マイニングって具体的に何をするの?
新しいブロックを最後尾につなげるには、規則に沿った「鍵」を見つける必要があります。
この「鍵」をみつける作業を「マイニング(採掘)」と呼びます。
詳しい説明は省きますが、「鍵」を見つけるためには、とてつない数の番号(暗号番号みないなもの)を探さなければいけません。
どのように探すのかというと、単純に片っ端から当てはめて、しらみつぶしに調べていきます。
このしらみつぶしに調べていくことを「プルーフ・オブ・ワーク(Proof of Work:PoW)」といいます。
そして「プルーフ・オブ・ワーク」は10分ごとに世界中のマイング業者が参加してレース形式でおこなれます。
このレースで勝った業者が新しいビットコインを「掘り当てる」ことができるので、「マイニング(採掘)」といわれいるのです。
ただ、何億回、何兆回にも及ぶ試行錯誤を、わずか10分のうちに行うので、膨大なマシンパワーと電力が必要になります。
だから、ビットコインは環境に悪いと言われているのです。
⑦ビットコインには終わりがある?
ビットコインは、10分ごとに繰り広げられるマイニングレースの報酬として、新規に発行されます。
2024年3月現在の報酬は6.25BTCです。
下表はビットコインは総発行枚数の推移になります。
ビットコインの発行上限は2,100万枚です。
つまり、2023年時点ですでに全体の90%以上が掘り出されていることになります。
しかし、ビットコインがすべて掘り尽くされるのは2141年とされていて、まだ100年以上先の話なんです。
その理由は以下2つです。
- 4年に1回訪れる「半減期」
- マイニングレースの勝者に与えあれる報酬(ビットコイン)が半分になる
- ビットコインには最小単位が決まっているから
- ビットコインの最小単位は小数点以下0が8個続く「0.000000001BTC」
よく言われる半減期とはマイ二ングレースの勝者に与えられる報酬が半減するという意味です。
ビットコインの最小単位「0.000000001」は「1satoshi」と言われています。
そして、半減期を繰り返していくと、マイニング報酬はやがて「1satoshi」を下回ることになります。
それ以上分割できないルールがあるので、そこでビットコインの新規発行はストップします。
計算上、それが2141年になるわけです。
パート3:仮想通貨の安全性
このパートでは仮想通貨の安全性について次の6項目で解説していきます。
- ビットコインがコピーや改ざんされる心配は?
- 送金中に誰かに抜き取られる心配は?
- どのウォレットなら安全なの?
- 取引所のコインが盗まれる心配は?
- マネーロンダリングに利用される心配は?
①ビットコインがコピーや改ざんされる心配は?
結論、ビットコインがコピーや改ざんされることはありません。
その理由は以下の2つです。
- P2Pネットワークで分散処理されているから
- ブロックチェーン技術がコピーできない仕組みになっているから
上記でも説明しましたが、ビットコインはどこかの企業のサーバーで一元管理する中央集権的ではありません。
つまり、取引記録をどこか1箇所にまとめて保管するのではなく、世界中に散らばった不特定多数のコンピューターが同じ取引記録を保存しています。
そうすることで、誰かが勝手に改ざんしたりできないように、相互にチェックして安全性を確保しているのです。
さらにブロックチェーン技術には、①たった1本の鎖であり、②一方向にしか流れない(不可逆的)という2つの特徴があります。
その特徴によって、コピーや二重取引などの不正を防止することができます。
つまり、ビットコインは守りが堅くて安全ということです。
②送金中に誰かに抜き取られる心配は?
結論、「秘密鍵(暗証番号みたいなもの)」を他人に知られなければ抜き取られることはありません。
ビットコインを送金する時は取引データをインターネットを通じてやりとりすることになります。
その途中で誰かに抜き取られないように「公開鍵暗号」と「電子署名」という技術で守られています。
細かい説明は省きますが、とりあえず「秘密鍵」を誰かに漏らさない限り、勝手にビットコインが送られてしまうことはありません。
③どのウォレットなら安全なの?
次に心配になるのが、自分の持っているビットコインを誰かに勝手に持ち出されることです。
結論、これも「秘密鍵」を他人に知られない限りビットコインを盗まれることはありません。
ちょっと難しいですが、実は「ビットコイン」という1個1個独立したデータが存在しているわけではありません。
存在しているのは、ブロックチェーンに刻まれている「いつ誰から誰に◯BTC移動したか」という取引記録(台帳)だけです。
つまり、ビットコインの所有者であるあなたに割り当てられたのは、ビットコインを誰かに送金できる「秘密鍵」であって、ビットコインそのものではないということです。
要するに、自分のビットコインを保管するというのは、自分の秘密鍵を保管することと同義になります。
大雑把に言えば、ビットコイン=秘密鍵ってことです。
ビットコインを自分で管理する場合も、取引所に預ける場合もそれぞれ、オンラインで管理するホットウォレット方式と、オフラインで管理するコールドウォレット方式の2通りに分けることができます。
ビットコインの「秘密鍵」を管理する方法は次の5つです。
- 取引所に預けるウェブウォレット
- スマホに入れるモバイルウォレット
- パソコンで管理するデスクトップウォレット
- 物理デバイスでネットと切り離すハードウォレット
- 紙に印刷するペーパーウォレット
取引所に預けるときは、①の取引所が提供するウェブウォレットを使うことになります。
②と③はオンラインの「ホットウォレット」で、④と⑤はオフラインの「コールドウォレット」です。
「ホットウォレット」の最大のメリットは、いつでも簡単に操作できる手軽さです。
一方で、インターネットの不正アクセスやスマホ本体を落とした場合などに「秘密鍵」を盗まれる心配があります。
「コールドウォレット」の最大のメリットは、ネットに物理的に接続されていない分、セキュリティが高いということです。
一方で、取引するたびに物理デバイスをパソコンに繋いだり、紙に印刷されたランダムな文字列を1文字1文字、手入力しなければならない煩わしさが増えます。
①の取引所に預けるパターンでは、全体の5%がホットウォレットで、全体の95%がコールドウォレットで管理されています。
④取引所のコインが盗まれる心配は?
結論、0ではありません。
なぜなら、取引所から仮想通貨が流出した事件が過去に何度もあるからです。
日本でも2018年に国内最大取引所であるコインチェックから仮想通貨が流出した事件が起こりました。
それから時間の経過とともにセキュリティの強化等が行われいますが、流出の可能性が0のいうのは難しいでしょう。
お金に慎重な人が仮想通貨投資に消極的になる理由でもあると思います。
しかし、以下の2つのことは理解しておいてください。
- ブロックチェーン技術そのものを破られたわけではなく、あくまで取引所のシステム面、運用面における不備が原因だった。
- 万が一、顧客から預かったコインが流出しても、すぐに弁済できる仕組みになっている
⑤マネーロンダリングに利用される心配は?
匿名性の高いビットコインはマネーロンダリング(資金洗浄)に利用されるおそれがあるとして、各国が法律を整備しています。
もともと、ブロックチェーンにはすべての取引記録が残っているので、不正に入手した犯罪者が最後まで逃げ切るのは至難の業です。
つまり、ブロックチェーンはトレーサビリティ(追跡可能性)がしっかりしていて、お金が移動した痕跡は後からいくでもさかのぼって調べることができるのです。
実は、不正なお金の移動には向いていないともいえるでしょう。
パート4:ブロックチェーンの進化と広がり
このパートでは、ビットコインを支えるブロックチェーン技術の進化と広がりについて以下の2項目で解説していきます。
- ビットコインが抱える4つの課題
- ステーブルコイン
①ビットコインが抱える4つの課題
ビットコインは2010年のピザディで価値を持ったときから、2024年現在までの時価総額の伸びはそれまでの金融商品とは比較にならないほど勢いで上昇してきました。
下表はビットコイン(BTC)の時価総額の推移
2024年3月現在で時価総額は1兆4,000億ドルに達しています。
日本の時価総額トップのトヨタ自動車が約2,000億ドルのなので桁違いなのがわかります。
これだけ急速に普及してしまったので、多くの課題を解決せずにきてしまいました。
その中でも大きな課題は以下の4つです。
- 処理に時間がかかりすぎる
- 変動幅が大きすぎる
- 消費電力が大きすぎる
- 意思決定に時間がかかりすぎる
2024年現在、ビットコイン自体がこの課題を解決するには至っていません。
おそらくこれからも難しいと思います。
しかし、これらの課題に注目し、発展させてきたコインがたくさん誕生してきています。
それがアルトコインです。
ここでは詳しい説明は省きますが、次の項目で1番重要だと思うステーブルコインについて紹介します。
②ステーブルコイン
ステーブルコインとはざっくりいうと、仮想通貨の法定通貨みたいのものです。
誕生した理由は、「早くて安い」送金ができて、コピーや改ざんはできないというビットコインの長所はそのままに、変動幅を抑えて、価格が安定したコインをユーザーが求めたからです。
ちょっと細かい話をしますね。
ステーブコインは国の信用に基づいて発行される米ドルなのどの法定通貨と「1対1」の比率で交換できるように設計された仮想通貨の総称です。
ステーブルコインは原則として、いつでも「1ドル=1コイン」で交換できます。
つまり米ドルに対して価値を固定しているといえます。
現実の世界でも、自国発行の通貨を米ドルと連動される「ドルペッグ制」を採用している国があります。
ベッグ(ペグ)とは、テントを張るときにロープを引っかける杭のことで、ドルと紐づけられていることを意味します。
ステーブルコインも、より多くの人に使ってもらうために、信頼性の高い「ドルといつでも交換できる」とうたっているので、ドルにペッグしたコインといえます。
ステーブコインの種類にはテザーやUSDコインなどがあります。
ステーブルコインの詳しい説明は以下の記事で解説しています。
パート5:イーサリアムが切り開く未来
イーサリアムの時価総額はビットコインに次ぐ第2位で、時価総額は約5,000億ドルにのぼります。
下表はイーサリアム(ETH)の時価総額の推移
時価総額2位のイーサリアムは、ビットコインとは全然種類の違うコインです。
イーサリアムの最大の特徴は、契約をプログラム化して自動で実行する「スマートコントラクト」になります。
イーサリアムも、同じブロックチェーン技術を使った「分散型台帳」ですが、ビットコインと違うのは「取引」の記録だけでなく「契約」の内容もプログラムとして書きまれるという点です。
「スマートコントラクト=プログラムによる契約の自動化」は、それまで大勢の人が携わることで成立していたさまざまな取引を、アルゴリズムに置き換え、すべて自動で行います。
これは、従来の産業構造を根底から覆す「破壊的イノベーション」を生み出す可能性があるでしょう。
次からは、イーサリアムのスマートコントラクトを利用した分散型アプリケーションたちを紹介します。
紹介するのは以下の3つです。
- 自律分散型投資ファンド「DAO」
- 分散型金融「Defi」
- 非代替制トークン「NFT」
①自律分散型ファンド「DAO」
DAOとは「Decentralized Autonomous Organization」の略で「自律分散型組織」という意味です。
これは、組織の長がトップダウンで方針を定める中央集権型の組織ではありません。
それぞれ自律・自立した個人が集まって意思決定をする、インターネットの集合知をすくい上げるような新しいタイプの組織になります。
この自立分散型組織の考え方を投資の世界に取り込んだのが、投資ファンドとしてDAOです。
②分散型金融「Defi」
Defiとは「Decentralized Finance」の略で、「中央集権でないファイナンス」を意味します。
ざっくり説明すると、Defiとは銀行業を個人個人でできるサービスのことです。
Defiについて詳しい内容は以下記事で紹介しています。
③非代替制トークン「NFT」
NFTは「Non-Fungible Token」の略で「非代替制トークン」と呼ばれています。
「非代替制トークン」と呼ばれるのは、それがほかでは代わりが効かない「1点物」だからです。
ざっくり簡潔に説明します。
今まで電子データ(画像)などはいくらでもコピー可能でしたよね。
それが、スマートコントラクトの技術を使うことで、電子データでも所有者を明記することができるようになりました。
そうすることで、電子データの一つ一つが「1点物」になったのです。
「NFT」については以下記事で詳しく紹介しています。
以上が「いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン」の要約になります。
思ったよりたくさんの量になってしまいました。
次は仮想通貨を勉強していく中で注意する点について紹介します。
仮想通貨初心者が勉強で注意する点3つ
ここまで仮想通貨の勉強で最初に読むべき1冊として「いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン」の要約を紹介しました。
ここでは、これから勉強していく中で注意する点を3つ紹介します。
以下の3つです。
- 情報を盲信しない
- 新しいコインへの投資は気をつける
- いきなり大金を賭けない
情報を盲信しない
基本的に仮想通貨を勉強するために書籍が1番良いと思います。
しかし書籍の欠点として、情報のスピードが遅いということがあげられます。
仮想通貨はめまぐるしいスピードで成長している市場です。
そのため、情報をスピーディーに取ることが求められます。
情報をスピーディーに取るためには、ブログやYouTube、X(Twitter)などの情報収集も大事なってくるでしょう。
ここで大事になってくるのが、それらの情報を盲信しないということです。
SNSでは、毎日のように仮想通貨で爆益を出した人の投稿やインフルエンサーがすすめる投資手法やコインが投稿が見ることも多いと思います。
そういった情報には、ぼったくり投資への勧誘であったり詐欺に近いものもあったりするので注意が必要です。
インターネットでの情報収集は手軽なぶん、まったくのガセネタであることもあるので、ちゃんとした情報を見極める目をもつことも重要です!
新しいコインへの投資は気をつける
これは上記の注意点の延長線のようなものです。
インフルエンサーがすすめるような、新しいコインには手を出してはいけません。
そのようなコインはほとんどが、煽られて買った投資初心者をカモにした商品です。
これまで、新しくでてきたコインたちの過去のチャートをみれば、その危険さよくわかると思います。
初心者は、新しいコインに手を出してはいけません!
いきなり大金を賭けない
仮想通貨はボラティリティ(変動幅)が他の金融商品と違ってかなり大きいです。
そのため、とくに初心者の方はいきなり大金を賭けてはいけません。
仮想通貨は一瞬で大きな利益が出る可能性がありますが、反対に一瞬で大きな損失を出す可能性もあります。
最初の勉強として仮想通貨を買って、その変動を体験してみることはとても良いことだと思います。
なので、これから仮想通貨投資を始めようとしている人は、まず少額から始めてみて、相場の変動に慣れていきましょう。
そうすることで、相場の変動に対する自分のリスク許容度を把握することができるはずです。
おすすめは、ビットコインやイーサリアムなどの時価総額が大きなコインから買うことです。
まとめ:仮想通貨初心者がまず読むべき勉強におすすめの1冊!
今回の記事では、仮想通貨初心者がまず最初に読むべき1冊の紹介と勉強するうえでの注意点を解説しました。
初心者が読むべき最初の1冊は「いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン」です。
本書は、仮想通貨の基礎的な内容とその発展型まで幅広く理解できる教科書みたい本です。
これから仮想通貨投資を始めようかなと考えているや最近始めた人は、絶対に読んでおいて損はない本です。
初心者でもわかるように噛み砕いて書かれているので、サクッと読むことができます。
勉強でする上で注意する点は以下3つです。
- 情報を盲信しない
- 新しいコインには気をつける
- いきなり大金を賭けない
インターネットで情報収集するときは、情報の精度を見極めていきましょう!
まだ仮想通貨投資を始めていない人は、国内最大級の仮想通貨取引所のコインチェックがおすすめです。
コインチェックは、この記事で紹介した書籍の著者である大塚雄介氏が執行役員をしている取引所でもあります。
コインチェックの口座開設方法は以下記事で詳しく紹介しています。
今回の記事以上になります。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
それでは失礼します。