【現役消防士の本音】公務員の退職金・年金は、本当に大丈夫?|新NISAで「自分年金」を作る話
「公務員なんやから、退職金と年金で老後は安泰やろ?」
そう言われること、ありませんか。
でも、不思議なんです。
当の公務員ほど、漠然とした不安を、心のどこかに抱えている。
「このまま定年まで勤めて、退職金と年金だけで、本当に大丈夫なんやろか。」
40代になって、ふとした時にそんな思いがよぎる。
数年前の私が、まさにそうでした。
自分は現役の消防士で、救急隊長。
安定した職のはずなのに、将来のお金のことだけは、ずっとモヤモヤしていたんです。
先に結論を言います。
退職金も年金も、今でも公務員の大切な「土台」です。これは否定しません。
ただ、“それだけ”に寄りかかって老後を設計できる時代では、なくなってきています。
だから私は、公的年金に上乗せする「自分年金」を、新NISAでコツコツ作っています。
この記事では、退職金・年金の今の現実を公的データで正直に整理したうえで、煽らず、希望のある「備え方」をお伝えします。
不安を知って、今から手を打てば、ちゃんと間に合う。いっしょに見ていきましょう。
しん

こんにちは!救急隊長しんです!
40代、地方公務員(消防士)として17年以上、救急隊長として10年以上、現場に立っています。
FP3級・簿記2級を取って、2020年から新NISA・日本の高配当株などを、用途を分けて運用中です。
「退職金も年金も、昔みたいには当てにできひんのちゃうか」――かつての私と同じ不安を抱える公務員の方へ、現役の当事者として、正直に書きます。
- 公務員の退職金・年金が「昔のまま」ではない、という公的データに基づく事実
- それでも悲観しなくていい理由=公務員の安定収入は、老後対策の何よりの強み
- 「自分年金」を新NISAで作る、いちばんシンプルな考え方
- では何から始めればいいか(具体的な手順への道筋)
結論|退職金・年金は「土台」、でも“それだけ”では心もとない

まず、いちばん伝えたいことから。
💡 退職金も年金も、公務員にとって今でも大事な強みです。
そこは、まったく否定しません。
✅ ただ、ひとつだけ知っておいてほしいのが、
「昔の水準が、将来もそのまま続く」という保証は、もうどこにもないということです。
退職金は、過去に段階的に見直されてきました。
年金も、将来の給付水準は緩やかに下がる見込みとされています(理由は後ほど公的データで説明します)。
だからこそ、私はお金の備えを「3つの柱」で考えるようにしています。
- 1階・2階=公的年金(国民年金+厚生年金)……みんなで支える土台
- 退職金・退職給付……勤め上げた分の、まとまった備え
- 3階=自分年金(新NISAなどで自分で育てる部分)……ここを足していく
1階・2階の公的年金と退職金は、引き続き土台。
そのうえに、自分で育てる「3階」を少しずつ積む。

不安を煽りたいわけではありません。
現実をちゃんと知って、今から少しずつ手を打てば、ちゃんと間に合う。
「知らんかった」で立ち止まるのが、いちばんもったいないと思ってます。
公務員の退職金は、実際どうなっている?

結論から言うと、公務員の退職金は、過去に段階的に引き下げられてきました。
これは私の感想ではなく、公的資料に基づく事実です。
「官民均衡」という考え方で、水準が調整されてきた
国家公務員の退職金(退職手当)は、「官民均衡」という考え方で水準が決められています。
民間企業の退職金・企業年金の実態を調査し、それとバランスを取るように調整する、という仕組みです。
内閣官房・人事院などの公的資料によると、民間との差を埋めるため、退職給付(退職手当+年金分)の支給水準を引き下げる対応がとられてきました。
具体的には、2012年(平成24年)の退職手当法の改正で、官民均衡の観点から支給水準を引き下げる方針が示されました。
退職手当の調整率は、その後段階的に引き下げられ、最終的におおむね87/100(87%)の水準に調整されたとされています。
(※ここで挙げた改正・調整率は、内閣官房 内閣人事局・総務省の公的資料に基づく一般的な整理です。個別の支給額は、勤続年数・退職理由・俸給などによって大きく変わります。最新の正確な金額は、所属先や共済組合の窓口でご確認ください。)
地方公務員も、国に準じて見直される構造
「うちは地方公務員やけど?」という方も、油断はできません。
地方公務員の退職手当は、国家公務員の制度に準じて定められるのが一般的です。
国で見直しが入れば、地方も追随していく構造になっています。
ただし、最終的な水準や運用は自治体ごとに違うので、ご自身の正確な見込み額は、必ず所属先で確認してください。
💡 ここで言いたいのは「退職金がなくなる」という話ではありません。
「満額もらえる前提」で老後設計を組むのは、少し危ういかもしれない――ということです。
見直しは、現実に進んできました。
公務員の年金、これからどうなる?

退職金の次は、年金です。
結論を言うと、公務員の年金は、すでに大きな制度変更を経ています。
そして将来の給付水準は、緩やかに下がる見込みとされています。
「公務員=共済年金」は、もう昔の話
かつて公務員は「共済年金」という独自の年金制度に入っていました。
ですが、2015年(平成27年)10月1日に「被用者年金の一元化」が行われ、公務員の共済年金は厚生年金に統合されました。
これにより、会社員も公務員も、2階部分は同じ「厚生年金」になりました。
このとき、公務員年金の「3階部分」にあたっていた「職域加算」が廃止され、代わりに「年金払い退職給付」という新しい制度に切り替わりました。
- 2015年10月〜 共済年金が厚生年金に統合(被用者年金の一元化)
- 旧「職域加算」(3階部分)は廃止
- 代わりに「年金払い退職給付」へ移行
つまり、公務員に手厚いとされた“上乗せ部分”は、すでに作り変えられている、ということです。
将来の給付水準は、緩やかに下がる見込みとされている
もうひとつ、知っておきたい話があります。
公的年金は、「マクロ経済スライド」という仕組みで、将来の給付水準が緩やかに調整される設計になっています。
厚生労働省が2024年(令和6年)に公表した「財政検証」の結果では、年金の給付水準を示す「所得代替率」について、次のように見込まれています。
2024年(令和6年)財政検証で示された見通し
- 所得代替率は、2024年度の約61.2%からスタート
- マクロ経済スライドの調整が終わると、50%台へ緩やかに低下する見込みとされる(過去経済前提に基づく推計)
- つまり「現役世代の手取りに対する年金の割合」は、少しずつ下がっていく見通し
ちなみに、夫婦2人の標準的な年金額(モデル年金)は、令和7年度(2025年度)で月額232,784円とされています(日本年金機構の公表値)。
これはあくまで「標準的なモデル」の数字で、実際の受給額は加入期間や報酬によって人それぞれです。
(※将来の見通しは、経済成長や物価の前提によって変わります。あくまで「公的資料ではこう見込まれている」という話であり、将来を断定するものではありません。最新の数字は厚生労働省・日本年金機構の公式情報をご確認ください。)
💡 年金が「ゼロになる」という話ではありません。
あくまで「今の現役世代と同じ水準が、将来もそのまま続くとは限らない」という話です。
だからこそ、自分で“もう一本の柱”を持っておくと、心がぐっとラクになります。
それでも悲観しなくていい|公務員の安定収入は、いちばんの強み

ここまで、少し厳しめの現実を並べてきました。
でも、ここからが本題です。
公務員の安定収入は、老後対策においては「いちばん頼れる武器」になります。
不安を希望に変えられる、いちばん大きな理由が、ここにあります。
毎月の給料が読めるから、積立が崩れにくい
資産形成でいちばん難しいのは、銘柄選びでもタイミングでもありません。
「途中でやめずに、続けられるかどうか」。これに尽きます。
その点、公務員は強いです。
毎月の手取りが読めるから、「毎月◯万円、ボーナス月は追加で◯万円」という計画を、そのまま実行できます。
収入が安定しているから、積立を途中で止める場面が、構造的に少ないんです。
暴落が来ても、淡々と続けられる
2020年のコロナショックのとき、私は救急現場でコロナ対応に追われていました。
正直、スマホで株価を見る暇すらありませんでした。
でも、毎月の給料は変わらず振り込まれていたので、慌てて売る理由がなかったんです。
気づけば、淡々と積立を続けられていた。
「安定だが停滞」と感じてしまう、あの収入。
それが投資の世界では、「いちばん崩れにくい土台」に変わります。
現場で見てきた「備えていた人」と「そうでない人」
救急の仕事を長く続けてきて、いろんな高齢者の暮らしを、家の中まで見てきました。
そこで静かに感じたのは、老後の安心は「気合い」ではなんとかならない、ということです。
元気なうちに、少しずつ備えを育てておく。それが、後々の暮らしの余裕につながる。
何万件もの救急事案を経験したから言えます。
備えは「早く始めた人ほどラク」です。それだけは、本当です。
「自分年金」の作り方=新NISAで、ほったらかし積立

では、3階部分の「自分年金」を、どう作るのか。
💡 結論は、新NISAのつみたて投資枠で、インデックス投資信託を毎月自動で積み立てる
これだけです。
「自分年金」=公的年金に上乗せする、自分で育てる柱
「自分年金」とは、難しいものではありません。
公的年金(1階・2階)に自分で上乗せする3階部分を、コツコツ育てていく、という考え方です。
新NISAは、その器としてとても優秀です。
運用で出た利益が非課税になるので、長く続けるほど効いてきます(制度の詳細は金融庁のNISA特設サイトが一次情報です)。
やることは、たった一度の「自動化」だけ
方法は、拍子抜けするほどシンプルです。
毎月決まった日に、決まった金額を、自動で積み立てる。
一度設定してしまえば、出動中も、仮眠中も、家族と食卓を囲んでいる間も、ファンドが黙々と資産を育ててくれます。
勤務中に画面を見られない公務員にとって、この「ほったらかし」スタイルは、むしろ最適解なんです。
私の実例|淡々と積み立てた投資信託が、約500万円に
具体的な数字で、お見せします。
私が2020年から続けてきたインデックスの投資信託は、SBI証券で約500万円以上になっています。(2026年5月現在)
実際の投資運用報告をしていますので、興味があれば覗いてください。
👉 別記事『2026年5月の資産運用報告』
特別なことは、何ひとつしていません。
一発逆転を狙ったわけでも、相場を読んだわけでもありません。
ただ淡々と、毎月積み立て続けただけです。
派手さはないけれど、これが私のたどり着いた、いちばん地に足のついた答えです。
✒️ 「で、具体的に何を買えばいいの?」という方へ。銘柄選びは、別記事『新NISAで何を選ぶ|なぜ『オルカンとS&P500』の2択で十分なのか?』で、初心者向けにゆっくりほどいています。あわせてどうぞ。
「そもそも、貯金じゃダメなの?」と気になる方は、『貯金と投資、どっちが正解?』も読んでみてください。インフレ時代に“貯金だけ”で備える難しさを、数字で整理しています。

派手なテクニックは、ほんまに何もいりません。
公的年金という土台の上に、自分で育てる柱を一本足す。それだけで、将来の景色がちょっと変わります。
大事なのは、始めて、やめないこと。これに尽きます。
何から始める?|まずは新NISA口座を作るところから

「考え方は分かった。じゃあ、何から手を付ければいい?」
答えはシンプルで、まずは新NISAの口座を作るところからです。
大きな流れは、たった4ステップしかありません。
- STEP1:証券口座を開設する(NISA口座+特定口座・源泉徴収あり)
- STEP2:積み立てる商品を選ぶ(オルカンかS&P500の1本でOK)
- STEP3:毎月の積立額を設定する(月100円からでも始められる)
- STEP4:あとは自動積立にして、ほったらかす
ポイントは、最初から完璧を目指さないこと。
月100円からでも始められるので、家計には影響しません。まずは「仕組みを作る」だけで十分です。
口座開設の画面の進め方や、積立設定のやり方は、文章だけだと迷いやすいところ。
そこで、画像付きで一つずつ解説した記事を用意しました。実際の画面を片手に、迷わず進められます。
📖 具体的な始め方はこちら:『【SBI証券】新NISAの始め方・口座開設|積立設定まで画像付き解説』。口座開設から積立設定まで、画像付きで全部追えます。「自分年金」の第一歩は、まさにここからです。
「もっと全体像から、40代の自分に合った進め方を知りたい」という方は、『新NISAから始める資産形成6ステップ|40代公務員のリアルなロードマップ』もどうぞ。
家計の整え方から積立までの順番を、6ステップで整理しています。
そもそも「なぜ公務員こそ投資なのか」という動機の部分は、『【現役消防士のリアル】公務員こそ投資すべき3つの理由』で深掘りしています。
まとめ|現実を知って、小さく一歩

最後に、この記事の要点をまとめます。
- 退職金・年金は、今でも公務員の大事な土台。でも“それだけ”に頼る時代ではなくなってきた
- 退職金は官民均衡の観点から段階的に見直されてきた(公的資料に基づく事実)
- 公務員の年金は2015年に厚生年金へ一元化、職域加算は廃止。将来の給付水準も緩やかに下がる見込みとされる
- それでも、公務員の安定収入はいちばんの強み。積立がいちばん崩れにくい
- 新NISAで「自分年金」をコツコツ。月100円からでも、今日から始められる
不安なまま、立ち止まっていても、状況は変わりません。
でも、現実を知って、小さく一歩を踏み出せば、未来は変えられます。
派手なことは、何もしなくて大丈夫です。
焦らず、自分のペースで。
公的年金という土台の上に、「自分年金」という柱を、コツコツ育てていきましょう。
次の一歩|まずは口座だけ作っておくのもアリ

「いつか始めたい」と思ったとき、口座がないと、そこで足が止まります。
口座開設は、家計に1円も影響しません。
「準備だけしておく」つもりでも、十分に意味があります。
私自身が2020年から、ずっとメインで使っているのがSBI証券です。
新NISAは月100円から積み立てられるので、「自分年金づくり」の最初の一歩には、ちょうどいい。

退職金も年金も、知れば知るほど、ちょっと不安になるかもしれません。
でも、不安なまま立ち止まるより、現実を知って、小さく一歩のほうがずっといいです。
かつての私と同じ場所に立っているあなたと、いっしょに。
「ゆっくり、でも確実に。」歩いていきましょう。
📌 投資情報に関する免責事項
- 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の購入・売却を推奨するものではありません
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- 記事内の数字・利回り・税制等は執筆時点の情報です。最新情報は各公式サイトでご確認ください
- 本記事の退職手当・年金・公務員の各制度に関する記述は、一般的な解説です。最新情報や個別の試算は、各公的機関・所属先・所属の共済組合・専門家に必ずご確認ください
執筆:しん隊長(消防士・救急隊長/FP3級・簿記2級)
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出典・参考リンク(一次情報)
- 内閣官房 内閣人事局(国家公務員の給与・退職手当/退職給付の官民均衡・支給水準の調整)
- 人事院(退職等年金給付制度・国家公務員の退職給付)
- 日本年金機構(被用者年金制度の一元化・老齢年金・年金額改定)
- 厚生労働省「令和6(2024)年財政検証結果」(所得代替率・マクロ経済スライドによる給付水準の見通し)
- 金融庁 NISA特設ウェブサイト(新NISA制度・つみたて投資枠)
- SBI証券 公式サイト(新NISA・積立サービスの内容)
※本記事は2026年6月時点の情報に基づいています。退職手当・年金制度・税制・服務規程の運用等は変更される可能性があるため、最新情報は各公式サイト・所属先でご確認ください。
※本記事に記載の運用実績の数字は概算であり、将来の運用成績を保証するものではありません。投資判断は最終的にご自身の責任でお願いします。
